2012年5月6日日曜日

第9回情報デザインフォーラム「情報デザインのワークショップ」 〜その1〜

前置きはさておき、本題へ。
第1部では「大学でのワークショップ」について4人の先生が20~30分ずつの発表だった。

一番手は、山崎先生(千葉工大)。
ワークショップについて、誰がどういった目的で行うのか、など概要的なところの確認から始まった。体験すること、観察すること、共有すること、自主的な学びであること、そして楽しむこと..等。
印象深かったのは、ナカダイさんの工場見学をドキュメンテーションに起こしたインフォグラフィクスだ。
複数の見学者が、対象を見るときのエモーショナルな視点(視覚や嗅覚など)と、ロジカルな視点(作業として効率性など)を、良い・悪いをまとめてグラフ化したモノだった。グラフ化は見学したその日に行ったという。共有するのは早ければ早いほど良い。また、おそらくだが、単純に見学するよりも深い視点で見ることができたのではないだろうか。見学者として、とても有意義な行動だと思った。



ちなみにナカダイさんは、産業廃棄物の中間処分や一般廃棄物処分がお仕事。ナカダイさんの連載コラム記事 を読むとよくわかるかもしれない。後から調べてみたら産学連携でプロジェクトされているようだ。
また、他にも山崎先生の研究室ではビジネスを視野に入れたモノづくりを考えているようだった。非常に興味深かった。少数ロット生産および販売っていう課題があるようで、とても共感した。

続く2番目は、原田先生(はこだて未来大)。
原田先生の研究はラピッドなデザイン、リアルタイムドキュメンテーションが印象に残っている。ワークショップをしたその日の終わりにまとめを一枚の紙にアウトプットするモノだった。浅野先生がブログに書いた記事があった。助かりました。
授業においても「早さ」を、重点においているようだった。その授業のおわりに何かカタチのあるものとして残す。覚える必要があるソフト(イラレとかFlashとか)ではなく、取り扱いが容易な紙でプロトタイプする。実際、社会では時間単位で仕事をすることが多いので「早い」ことは最強だと思う。

スライドが面白い。というかスゴイ。写真は最終形態で、講演が始まったときは中央の「インフォグラフィクスを~」だけだった。話の流れに沿って、吹き出しが登場するという仕組み。

なんというか手際の良さに見とれてしまい、途中、本題を忘れた。



さすが図解が上手い。重要なのは「絵がうまい」ではないってこと。単純な図形をうまく配置することで関係性を作り出している。"ろくろを回す"行為は、実際、こういったことを表現したいのではないだろうか。

三番目は、上平先生(専修大)。
大学2年の頃からお世話になっている。しかしながら、私は4年時の研究室では他の研究室に属していた。いわゆる"上平研"の人間ではないのです。ただし、研究室に属さない身ながらに仲良くしてもらっていたので、「専修大学で上平先生にお世話になってました」と初対面では自己紹介する。嘘は付いていない。

さて、「デザインワークショップの故きを温ねて新しきを知る試み」と表題で組み込まれていたが実際にはちょっとタイトルを変えていた。やはりちょっとイメージが違っていたから、とのこと。しかしながら「温故知新」という言葉の通り、先人達の研究を大切にしつつ、それに新しい考えを上乗せるカタチで情報デザインのワークショップを説明していた。


情報デザインでワークショップをする時に困るコトを指摘されていた。複数人で取り組むワークショップでは、何より言葉で言い表すことが難しい。
意外と、「みんなでつくる」という経験は少ない。それを実践できるワークショップを共有することが必要だ。その辺りが書籍化する意義なのだろう。

ワークショップは、実はそれだけでは効果は半分もなくて、得たものを自分自身の力でアウトプットすることで本当の効果が分かる。「毎週、温泉に通うようにワークショップに参加する人がいる」という話があった。「ワークショップに参加すれば〜ができるようになる」なんてことはない。あくまで、キッカケを与えるだけだ。

4番目は、安藤先生(千葉工大)。
表題は「写真を使った価値マップによるサービスアイディア発想WS」とあった。スライドが完成していなかったらしく、後半の説明はホワイトボードで行われた。
前半部分で特に記憶に残っていることは、フォトエッセイとKA法を使った手法だ。フォトエッセイという手法がまず目を引いた。最近はデジカメを誰でももっていて、また編集するPCも持っている。ツールとして優秀だと思った。
興味深かったのは、AT-ONE。まだ理解してないのが、サービスデザインを考える上で参考になる考え方のようだ。

「Service Design < Design for Service < Co-Creation」
Co-Creationでは提供するのは価値ではなく機会だという。そして機会の上で価値が創造される。UXを考える上で大事なことだ。

そういえば、サービスデザインという言葉もはじめて聞いたかもしれない。物事を考えるメソッドを再考することが「〜デザイン」なのだろうか。そもそも、私自身の言葉で「情報デザイン」という言葉をうまく説明できないのだ。目の前で「情報デザイン」とされる「何か」を目の当たりにしている傍観者にすぎない。

つづきは、その2へ。

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内容としては、まだ半分程度なのだが、前置きも含めて3000字ぐらい書いてる。もう少し簡単に記憶に残ってるトコだけ書くべきだとは思う、


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